1/365(RECORD STORE DAYについて)

以前からここで書いたり、ラジオ(THE ALTAVISTA SHOW)の中で取り上げたりしてた、RECORD STORE DAY(以下、RSD)。

改めて紹介すると、「アメリカのレコードストアのオーナーであった、Chris Brownが配信や大型テンポやディスカウントの出現により、このままで、音楽との出会いをもたらしてくれる身近な街の小さなMUSIC SHOPがなくなりつつある現状に、なんとかして、なくなせないようにしようと発案し、「レコードショップに出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する」年に一度の祭典。」

というように、路面店(地下だろうが階上だろうが)でしか買えない限定のアナログレコードや関連グッズなどを販売し、実際にお店に来てくれたお客に販売するという祭典で、毎年4月第3土曜日(今年は4月18日)に開催。当初はアメリカだけだったのが、ここ日本にも波及して近年この時期に、限定版を買い求める、ある一定層のファンも付いているイベントで、僕自身も甘受させてもらってきた。

ところが、近年のアナログレコードに対する回帰的なブーム(アメリカなんかは所謂CD SHOPというのがほとんどなく、路面店のMUSIC SHOPとはRECORD SHOPとほぼイコールになっている)もあったりで、その限定版の争奪戦の様相もあったり、悪質なのは、オークション等を利用しての転売目的で購入(というか仕入れか)する輩も増え、Paul Wellerは上記などの理由から、昨年「RSDには自身のレコードを出さない」と宣言するなど、ミュージシャンの不信感にも繋がってきている。

そんな中、下北沢にあるDISC SHOP ZEROのサイトに興味深いブログ(4月1日付け)が載っていた。そこには「2015年のRecord Store DayはZEROをお休みします」というタイトルで、1/365と大きく写してある。 短いので全文引用させていただく。

「2008年に始まった、Record Store Day,(今年4月18日)はZEROをお休みします。「独立系レコードショップを祝う日」から「限定レコード盤の日」になってしまったようなここ数年。その喧騒からちょっと距離を置いて考えてみたいと思います。残りの364日、毎日が「レコード・ストア・デイ」になるよう、日々努力しておりますので、どうぞよろしくお願いします(定休日はありますが)。」

もう少し詳細は、店主の個人ブログ「レコ屋の日に休むレコ屋とは」に書かれている。詳しくは読んでもらいたい。要約すれば、特別な日にしないための祭典であったはずなのに、いつの間にか、その日だけになっていやしないか? 4月第3土曜日は、たかが1/365なんです。

僕がラジオを続けてこれたのも、いろんな場でレコードを回したり、皆と聴いたりするのは、ここで聴いて気入ってくれて、それが、僕が選んだレコードでも、そうでなくても、出来たらレコ屋で買いに行って欲しいという気持ちもかなりある。 僕自身、ZEROも勿論のこと、極力、独立系、個人経営のレコ屋で購入するようにしている、多少高かった場合であろうが、送料が掛かろうが。

幾人かのバイヤーのセレクトによって色を出し、そんなレコードを僕らの前、「こんなのどう? これが好きなら、こんなのもあるよ」と提案してくるのが、そんな独立系のレコ屋。僕がお金を払いたいのは、そんな工夫や色と、それに対する情熱であって、ヒットチャートや大手資本、タイアップによって売り場が決まる大店舗や、何でも揃えるという便利な店でもない。

今年も魅力的な限定盤が出揃うようだが、僕も心では参加しつつ、狂騒の外で、一リスナーとして色々考えてみたいと思う。

カテゴリー: BLOG   パーマリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Spam Protection by WP-SpamFree