2005年に初めて友川カズキ・トリオで大阪に呼んで5年半。2009年と続けて3回目。数多くの方々に御越しいただき感無量。 友川は凄い!友川は凄い!と言い続けたこの5年半。それもライヴ観てもらうなら、リスク背負ってでも俊さんとマツさんとのトリオで。ライヴCDと映像、映画と産み落とし、今回で区切りの3部作の完結編の心持ち。
チェロ、もしくは弦楽器のゲストでいい人いないか?と相方からの問いに、関西なら彼女しかしない!と声掛けさせてもらったイガキアキコさんのヴァイオリンとの相性も良く、気合い入ってかなんと1曲目からイガキさん参加で「ピストル」と仰け反る展開。未発表曲から、続いてここ数年セットリストによく加えられるようになった大好きな「井戸の中で神様が泣いていた」。ここから新譜『青いアイスピック』から続く。ライヴで聴きたかった「明るい耳」「一人ぼっちは絵描きになる」が耳を惹く。やはり友川さんは現在進行形であり、常に新曲が気になる数少ないベテラン。最近の曲の中でもライヴ映えする代表曲といっていい「サトル」や「絵の具の空」ですらセットリストから外されていく。定番や予定調和が通じない毎回毎回の一期一会。 勿論ファンであるからでもあるが、それでもこんな人は日本ではほとんど思い浮かばない。 後半に入って「訳のわからん気持ち」ではイガキさんとのデュオ。ヴァイオリンでのアルコとピッツィカートの緩急の鋭さは初共演とはとても思えない。「先行一車」でのマツさんの鍵盤ハーモニカの驚くほどのロングトーン(聞いた話ではいまでは製造中止の台湾製とのこと)、俊さんの暴れ太鼓。「一切合切世も末だ」で本編終演。アンコールに応えての3曲。美しい「海みたいな空だ」、「水には映らない」そして「湖上」と開場の熱を醒まさせながら大円団へ。
終演後はいつ終わるともないサイン会。それに新譜が売り切れも発生した物販類の売れ行き、もちろん詩集も飛ぶように売れた。このことがライヴの良さを反映させているようで嬉しかった。それとまったく蛇足であり、個人的ではあるが毎回こだわって選曲しているBGMに、今回も色んな方々が反応してもらえたことも。
次はいつになるかわからないが、またトリオでの大阪ライヴをやりたい。この気持ちは続けていく以上変わることがないだろう。
2011年1月27日セットリスト@心斎橋ジャニス
- ピストル
- 私の紫色の犬は噛み砕かれて
- 井戸の中で神様が泣いていた
- 明るい耳
- 花あそび
- 赤い水青い水
- 2010 おがっちゃ
- 訳のわからん気持ち
- 一人ぼっちは絵描きになる
- この世を踊れ
- サーカス
- 先行一車
- 青いアイスピック
- 夢の総量
- 一切合切世も末だ
- 海みたいな空だ
- 水には映らない
- 湖上
友川カズキ・オフィシャルサイトにて当日のライヴ音源の一部を公開しています。